兵庫漁業協同組合が支える漁業
「安心・安全・新鮮」な魚介類をお届けするため、組合員さんを支える兵庫漁協
神戸沿岸部の漁業を支えるため、兵庫漁協では様々な漁業権を保有し、各組合員(漁師さん)を支えています。
【特集】古文書に書かれた尼崎の魚のナゾ
上記のタイトルで、2017年5月9日に放送された「VOICE」の番組で、兵庫漁協の組合員が取材を受けテレビ番組に出演しました。
船曳き漁
神戸沿岸地域にて「いかなご」や「シラス」を水揚げ
漁具(網)を先頭の2隻の船で引き、後ろから1隻が魚を網にめがけて誘い込みます。
魚群探知機を使用しながら、積極的に魚の群れを追いかけ、移動しながら効率よく獲る事ができます。
『経験が漁獲量を左右する』とも言われる漁の一つで、近年の漁業には多くのデータに基づいた方法を取り入れることもあります。
しかし広い海の上で、自然を相手にする場合には、どうしても機械に頼る部分とは別に「経験と勘」が重要な要素とも言えます。
「自然を守りながら漁業に従事する事」
いかなごやシラスを狙って漁を行いますが、稀に網の中には様々な魚(ウミガメ、イルカ、マンボウなども)が入ってきてしまいます。
船曳き漁は、その漁場にいる魚を全てさらえてしまうイメージがありますが、兵庫漁協では海の資源を守るために漁業従事者で話し合い、厳しい漁業規制を設けて適切に漁業を行っています。
底曳き漁
神戸沿岸地域にて「スズキ」や「ヒラメ」を水揚げ
魚群探知機を使用しながら、漁具(網)を1隻の船で曳き魚を網に誘い込みます。
広い海の中から積極的に目的の魚を追いかけ、深さなども考えながら獲る漁です。
神戸沿岸には様々な生態系があり、ヒラメ・スズキ・カレイ・クロダイ・川津海老・ワタリガニなど多くの水産物が水揚げされています。
『稚魚の放流で豊かな自然を』
兵庫漁協の組合員が中心になって活動を続けている「稚魚の放流」をすることにより、プランクトンが豊かな神戸の近海で育ちます。
様々な魚種の稚魚放流や養殖実験を行っており、自然のサイクルを壊さないように漁協が主体となり地域のNPO団体様や行政と連携を取って活動を広げています。
特に水産研究会では、兵庫運河の水質改善や環境保全に精力的に取り組み、豊かな自然の恵みを枯らさないように活動をしています。
潜水漁
兵庫漁協の地先にて「ナマコ」を主に狙う潜りの漁
兵庫漁協の地先で獲れるナマコは肉質が良く、地元神戸の料理屋さんでも重宝される名産品で、特にナマコが美味しいとされる時期は冬場の寒い時期になります。
このナマコを狙って潜る潜水漁は、比較的温暖な神戸と言っても体力的にも厳しく、兵庫漁協の中でも担い手が少ない仕事の一つとも言えます。
二人一組で潜って海底を探りながら捕まえる極めてシンプルな漁ですが、酸素を送りながら漁場を探る船上と、岩場や砂地を探って獲物を追う潜水士の呼吸が合わなくてはいけない難しい漁です。
『地元料理屋さんでも喜ばれる海の珍味』
ナマコの他、神戸沿岸地域の良質な泥地で獲れる「アナゴ漁」もあります。
アナゴは狭い場所に潜入する習性を持つ事から、一度入ったら出て来れない特殊な漁具を海底に置き、呼び込んで捕獲する漁法です。
一時期の乱獲等によってアナゴの個体数が激減しており、現在はアナゴの絶滅を防ぐための保護活動の導入について水産研究会で検討を行っています。